2016/03/14

第5回 フルート奏者・谷藤万喜子さん

         

今回は、フルート奏者の谷藤万喜子さんにお話しをお伺いしました。人や物との出会いを必然ととらえていらっしゃる谷藤さん。そこにはアマナマナとの出会いのエピソードも。さらにお子様や旦那様とシンギングボウルを通じた心温まるお話しもお伺いできました。

お友達から借りた「音はなぜ癒すのか」という本でシンギングボウルを知って以来、シンギングボウルは家庭でもフルート教室でも大活躍。シンギングボウルを通じて自分の素の部分を思いきり出せるようになった気がします。フルート奏者・谷藤万喜子さん

谷藤万喜子さん:

北海道出身。9歳からお父様よりフルートを学ぶ。東京学芸大学教育学部音楽科を卒業後、東京芸術大学大学院音楽研究科(室内楽専攻)を修了。現在はジャンルにとらわれないフリーのフルート奏者として、オーケストラや室内楽で演奏活動をしながら福祉活動などにも参加。お父様である谷藤紅山さんから影響を受けたシャクルートややアマナマナのシンギングボウルを取り入れた演奏も好評。さらに、銀座ラモ・サウンドフルート教室 他でフルートの指導
を行っている。

偶然が必然に思えていたときに、運命的な出会いが。

・これまで2種類のシンギングボウルをご購入いただいていますが、どのようなきっかけでアマナマナをお知りになりましたか。

インタビュー

去年の秋ごろから大病を患っている友達と、読んだ本の貸し借りをしていました。友達が貸してくれた本の中に「音はなぜ癒すのか」というものがありました。それを読んで初めてシンギングボウルを知りました。気になってインターネットで探して、アマナマナさんにたどり着いたんです。『これは実際に生の音を聞いてみた方がいいに違いない! 』と思ってすぐに、アマナマナのシンギングボウルを試せるというギャラリー(ノルブリンカ)に伺いました。

まさか、すぐに買うとは思っていませんでした(笑)。でも、お店にあった10個のシンギングボウルのうち、1個だけきれいに音を鳴らすことができたのです。他の9個は鳴らせなかったのに・・・。しかもそれは、ちょうど欲しかったミの音程だったんです!! これは運命的な出会いかもしれないと思って購入しました。持ち帰ってみたら家族も興味を持ってくれました。特に作曲家の主人は、大きいシンギングボウルも欲しいと言ってくれて、「相対 ~Relativity~」(本田優一郎/作曲)という新曲の中でシャクルート、ギターと共に効果を発揮しました。

・「音はなぜ癒すのか」を読んで、なぜシンギングボウルが気になったのでしょうか?

実は私の長男がアトピー性皮膚炎で生まれまして、その時マクロビオティックを取り入れた食事作りをするようになったところでした。その流れで「からだの自然治癒力をひきだす食事と手当」という本と出会い、代替医療に興味を持ち始めていたのです。「音はなぜ癒すのか」では、シンギングボウルが自然治癒力を高めるために、代替医療としても使われていると書かれています。そういった経緯から、代替医療として使われているシンギングボウルが気になったのだと思います。

・お友達の存在も大きかったようですね。そういった気持ちでギャラリーにいらっしゃって、たくさん並んでいるシンギングボウルの中から、ミの音で金色のシンギングボウルだけが鳴りましたよね。そういう不思議な出会いをどのようにとらえましたか?

あの時、ちょうど偶然が必然に思えるようになっていた時期でした。本との出会いにしてもそうです。全く連絡を取っていなかった友達が「チベット死者の書」という本を貸してくれた…。それまで深くつきあいのなかった友達だったので、私が今チベットに興味があることを知っている訳がないのですけど。

他にも欲しいと思っていたものと次の日に出会えたり、会いたいなあと思っていた人から電話がかかってきたり。そういう偶然の出会いや直感、ひらめきの縁っていうのは、こんなにいっぱいあるんだって思っていたときにアマナマナさんとも出会いました。だから、あのシンギングボウルがひとつだけ鳴ったときは、びっくりもしましたが“やっぱりね”みたいな気持ちもありました。あのシンギングボウルが私を待っていたことを教えてくれたというか……。偶然ではなくて、必然だったのだと気付きました。

色々な出来事の集約でシンギングボウルに流れ着いたような気がします。

「シンギングボウルには宇宙がある」そんな会話ができるように

・お友達も、本も、シンギングボウルも、すべて必然の出会いだったという訳ですね。
では、実際にご家庭にシンギングボウルがきて、何か変わったことはありましたか?

一番変わったのは、主人と物の考え方がさらに近寄ったことですね。大袈裟な言い方かもしれませんが、シンギングボウルを通して自分の素の部分を思いきり出せるようになった気がするんです。主人ともシンギングボウルを叩きながら「この中には宇宙があるね」って、自然に言えちゃう不思議な感じになりました。

それに、家族みんなで“いいね”って思える物がある生活はとてもいいですよ。飾ってしまうと触れる機会が少なくなってしまうので、誰でも触れるところに置いています。朝晩は二つとも枕元に置いています。寝るよ「ゴーン」、朝だよ「ゴーン」って。大きい方は夜、小さい方は朝に鳴らしています。

・ご家庭に自然な形でシンギングボウルが溶け込んでいらっしゃいますね。

大きなシンギングボウルは、顔も両耳も全部中に入れると、響いてくる音がお坊さんの声のように聞こえます。私の父は読経が上手なので、祖父母のお葬式や法事には必ず父が読経をしていました。小さいころからお経を聞いていたのもあって、チベット仏教の雰囲気が落ち着くのかもしれません。読経がなかったとしても、昔からお家にはお仏壇があって、おりんもありましたよね。私の実家もお仏壇があるので、帰省すると子供たちも手を合わせておりんを打っています。そういう意味では、シンギングボウルは日本ではどの家庭でもすんなり溶け込むのかもしれません。

・フルートのお教室にもシンギングボウルを取り入れていただいていますが、どのようにご活用をされていますか?

レッスンでもシンギングボウルは大活躍です。音は振動であるということを、シンギングボウルで体感してもらっています。また、フルートでいい音を楽に出す方法を伝えるために、シンギングボウルを叩く物の素材を話題にして説明します。たとえば、布を巻いた物で叩けば響かないし、鉄のようなもので叩くと耳が痛い、そして木槌のようなもので叩くとこんな風にいい音が出る、という話をします。それは自分の出す息と同じで、フルートにどんな質感の息を吹き込むかにつながっていきます。自分の出す息を意識し、イメージを持ちやすくしてもらうためです。

・では、万喜子さんの演奏にはどのような影響がありましたか?

インタビュー

シンギングボウルは残響を持っているので、フルートと組み合わせることで空間に深みが出るんじゃないかと思っていました。同じ場所で演奏するにしても、シンギングボウルを加えることで、場所が変わったような演奏ができたらいいなと思ってやってみました。そうしたら、もともとシンギングボウルの音が加えられた曲であるかのように、馴染んだのです。もしかしたら、もっと他の曲にも合わせてみたら面白いのではないかって思っています。

「まずは人間であること」が私の根っこです。

・妻、母、そしてフルート奏者である万喜子さんが、そのようにご活動する原動力やきっかけは何ですか?

出産によって、時間の貴重さに気付き、色々な考え方が変わったからですね。長男ができてマクロビオティックを勉強していくうちに、陰陽説にたどりつきました。すべての存在は絶えず「陰」と「陽」でつり合いをとりながら安定を求 めている、ということを知りました。自然に近い食生活はもちろん、自然に近い心の持ち方も重要ということも…。子供には、雨の日は水たまりでバシャバシャしなさい、外では泥んこになりなさい、みたいな育て方をしたいって思いました。

インタビュー

そんなときに次男を授かって、自宅で出産しました。その経験もきっかけになり、昔の人はどういう風に暮らしていたか、などの勉強になりましたね。昔のやり方がすべていいというわけではないけれど、その中で本当にいいと言われていたものは残していきたいと思うようになりました。そういったことを通して様々な出会いがあって、シャクルートやシンギングボウルにつながっていったんでしょうね。

・万喜子さんのおだやかな雰囲気は、こちらにも伝わってきます。他に心がけていることはありますか?

毎日の流れに対して、しなやかでありたいですね。目の前に起こる出来事だったり、出会う人に敏感に反応して、しなやかに判断していきたいです。もし迷っても、答えを出すのはギリギリでいいわけだし、迷うことによって落ち込み続けないで、できるだけ明るく過ごしていたい。

選択肢って生きていくうえで、毎日小さな事の中にもあると思うんですよ。たとえばコーヒーにしようか、紅茶にしようかとかもそうですよね。選択肢が目の前に現れた時、きっと自分の中に答えを示す“声”が聴こえるはず。それらを敏感にとらえていきたいですね。

・今の万喜子さんがいらっしゃるのも、しなやかにご判断してきた結果ですね。とても輝いていらっしゃいます。

ありがとうございます。でも、やっぱり根っこみたいなものがないと、やりたいことも見失ってしまいます。植物の枝葉を広げるには根っこがないと、何も生まれないのと一緒ですよね。フルートを吹くにしても、それ以前に私が日本人の女性であり、まず人間として、自分は何者かというアイデンティティを持って、しっかりと生きていきたいです。イキイキと生活し、その上でフルートを持つようにしていきたいですね。

・本当にイキイキと輝いていらっしゃいます! 本日はありがとうございました。

◆インタビューを終えて

谷藤さんとお話をさせていただくと、お日様の光を浴びているような気分になります。力まず、ゆるやかに、しなやかに、日常のさまざまな出来事や、奏でる音色のひとつひとつを、丁寧に味わおうとなさる姿勢に、とても感銘を受けました。大人の女性であり、無邪気な少女でもある、豊かな感性の持ち主です。純粋、という言葉がとてもよく似合うと感じました。シンギングボウルを、わが子と同じように慈しんでくださり、お話のあいだ何度も笑顔がこぼれました。フルーティストとして、これからも研鑽を積まれたいと仰る谷藤さん。アマナマナも、谷藤さんが奏でる美しい音色のように、多くの方に愛されるお店でありたいと思います。

By アマナマナ・スタッフ

【ご案内】

谷藤万喜子さんのホームページ
◆谷藤万喜子さんの所属するノンジャンル・フルートアンサンブル「カルテット・ペピモン
◆2009/10/15~ 熊川哲也 Kバレエ カンパニー 10周年記念全国ツアーに参加されます。
今秋に行われるその他の演奏会など、詳しくは上記HPをご覧下さい。