2005年4月5日。ネパールの首都、カトマンズの郊外。澄んだ空気の遥か向こう、かすかにヒマラヤ山脈の山々が顔を出している、とあるチベット寺院において、「The Blessing Voice」の収録は行われました。
その寺院は、傍まで車が寄せられないため、私たち日本からの録音チームは、少し離れたところで車を降りて、重い録音機材をかつぎながら山道へと入っていきました。
同じころ、今回の録音に協力してくださる僧たちも到着しました。そこには、ダライラマ14世の愛弟子であり、プロジェクトの監修者であるケンポ・カルテン・リンポチェを中心に、マントラを得意とする6名の高僧・尼僧たちが集まりました。彼らは、チベット仏教の聖地でもあるファルピンなど、各地から数日をかけて歩いて来たとのことでした。
最初は、「高僧たちとの対面」に、私たちも少々緊張気味でした。しかし、実際にお会いしてみると、6名の方はそれぞれ、とても笑顔がすばらしく、恥ずかしがり屋の方ばかり。恐れ多い話ではありますが、まるで昔からの友人かと思うくらい、会ってすぐ親しみを覚える雰囲気の方々でした。とても、長年の穴倉苦行を乗り越えてきたというような重々しい雰囲気は感じさせず、心から相手を受け入れてくれる、そんな空気が流れていました。
録音するマントラは、ケンポ・カルテン・リンポチェや同じく高僧のユンテン・リンポチェを中心に、「慈悲の心」「思いやり」や「癒し」というテーマで選ばれました。マントラの中には、彼らにとって奥義・秘伝に近いものもあり、本来は外に対して気軽に出せるものではないとのことです。今回は、高僧たちのご好意で滞りなく進められましたが、こうした貴重なマントラを惜しみなく披露してくださり、このような形で皆様にお伝えできるようになったことに対し、感謝の意を表さざるにはいられません。
私たちも、マントラを生で聞くのは、その時が初めてに近い経験でした。その場になるまでは、「低音で単調なリズム」という、日本の「お経」のイメージを持っていました。しかし、実際に録音をはじめてみると、予想を完全に覆されるものでした。6名の高僧・尼僧による、高音から低音までの絶妙なハーモニーや、抑揚のあるリズムはまさに「ヒーリング・ミュージック」。その響きがあまりにも心地よかったため、録音をしている我々自身、何度も眠りへと誘われてしまいました。
The Blessing Voice ラインナップ
自分の中にある「心のやさしさ」を |
自分と周りとの調和と安定を |
あらゆる願いを込めてさらなる高みへと |
おやすみ前にチベットの智恵を |
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