【amanamana】シンギングボウルとティンシャの違いと使い方
こんにちは。アマナマナ代表のクリハラミユキです。
いよいよこのシンギングボウル入門講座も10回のうち、残り3回となりました。今日のシンギングボウル入門講座の第七回目は、「シンギングボウルとティンシャの違いと使い方」について説明します。
ティンシャは、ヨガのシャバーサナやセラピーなどの終わりに使われるため、シンギングボウルよりもご存知の方が多いことでしょう。
ヨガを教えているインストラクターの方や、施術をされているセラピストの方は、生徒さんやクライアントから「2つはどう違うのですか?」と聞かれるかもしれません。アマナマナでもよくお客さまから質問をいただきます。
自分用として使う方にとっても、シンギングボウルへの理解がさらに深まります。少し長いですが、ぜひ楽しみながら最後までお読みください。
【ティンシャとは?】
ティンシャとは、チベット密教法具のひとつです。チベタン・シンバルなどとも呼ばれ、ひもでつながれた2つの金属製の円盤を合わせ打つことで、チーンという澄んだ音を出します。
法具としてのティンシャの役割は、邪を払い場を清めること、そして人を本来あるべき場所へと引き戻すことです。
たとえば、ヨガでのシャバーサナでティンシャが使われる理由は、チベット仏教の死の状態を体験する瞑想修行と同じく、無になった意識を呼び戻すことです。
そのため、本格的なヨガや瞑想などには、単に形状を真似たレプリカではなく、本来の目的にあわせて設計・製造された密教法具としてのティンシャだけが、その役割を果たすことができます。
【シンギングボウルとは?】
シンギングボウルの正確な起源は明らかになっていませんが、ISBA(国際シンギングボウル協会)との共同調査では、チベット密教の法具ではあったものの、供物をいれるための法具であり、シンギングボウルとして音を鳴らす法具としては使用されてはいなかったことがわかりました。
しかし、シンギングボウルは、チベット密教にインスパイアされて生まれたものであることは、ほぼ間違いなさそうです。(詳しくはWAVE出版「シンギングボウル入門」を参照ください)
チベット密教の「唱える」「回す(回る)」「繰り返す」という「型」と共通性があり、生み出される倍音とともに、瞑想などの補助ツールとして、私たちに癒しと気づきをもたらしてくれるのが特徴です。
【シンギングボウルとティンシャの使い方の違い】
このようなことをふまえて、ティンシャは、邪を祓い(はらい)、場を清め、人を本来あるべき場所へと引き戻すために使い、シンギングボウルは、瞑想や癒しを深めるために使うのがよいでしょう。
もし、どちらも使用される場合は、シンギングボウルを瞑想や癒し用としてお使いいただいた後、意識を呼び戻すために再度ティンシャを用います。始まる前に用いる方もいらっしゃるようですが、本来の使い方としては、人に対しては「終わった後」に使うのが望ましいと考えられます。
「シンギングボウルのヒッティングの音を、ティンシャの代わりにできないか?」というご質問もいただきますが、シンギングボウルには、チベット密教法具のティンシャのような「呼び戻す」役割はありません。
つまり、シャバーサナやセラピーなどの後は、シンギングボウルではなく、密教法具であるティンシャを用いるのがおすすめです。
また「ティンシャの音を聞きながら瞑想をする」場合、ティンシャの音によって瞑想を深めるのではなく、「瞑想中の意識を戻す」ためにティンシャの音を聞くというのが本来の意味になります。
まとめますと、シンギングボウルは、瞑想、セラピー、ヨガなどの「最中」に使うのがよく、ティンシャは始まる前(人がいない時)の場の浄化と、終わった後に意識を戻すために使うのがいいでしょう。
プロの方やプロを目指している方、ご自身や他の方へのヒーリングに本格的に取り組もうとしている方は、ぜひこうした意味を知っていただき、使い分けていただければと思います。
今日は、【ティンシャとは?】【シンギングボウルとは?】【シンギングボウルとティンシャの違い】の3つについてお伝えしました。
次回は「シンギングボウルをさらに活用するおすすめの方法」として、使っている時だけでなく、日常にも活かすための3つのノウハウをお伝えします。ぜひ、楽しみにしてください。
本日もお読みいただきありがとうございました。
次回も引き続きよろしくお願いします。
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